円安による原材料高や燃料費高騰などの影響で倒産がじわじわ増えてきている。
東京商工リサーチは、8月4日に発表した東京都内の7月の倒産件数が前年同月比15.3%増の98件だったと発表した。8月5日の日経新聞によると、同社はコロナ禍や更なる円安など経営リスクが収束する気配が見えないとして、今秋以降に更なる企業倒産が増えるとみている。
コロナ禍対応の為に政府が実質無利子・無担保融資の「ゼロゼロ融資」を実行した為に延命している中小企業も数多く存在すると思われるが、そのゼロゼロ融資も2022年9月末で終了する事が決まっている。
東京商工リサーチの常務取締役情報本部長の友田信男氏は、7月21日の日経産業新聞の中で「低金利の融資に慣れた中小企業にとっては利払いが重くのしかかり、コロナ禍が長引くにつれ、時代に合わなくなったビジネスモデルを脱せない企業の倒産が増えてきている」と指摘している。
急速な変化に対応できず、時代に合わないビジネスから脱却できない企業は経済が正常化しても業績回復は難しい。
一時の延命策としてゼロゼロ融資などの政策も必要だが、中小企業はそもそもビジネスモデルを根本から変える事は資金面や人材面の観点から難しい。国が率先して経営者が倒産や廃業ではなく、M&Aや事業売却などの選択肢を第一に模索できる支援策や社会の変化に合わせた新陳代謝を生む環境づくりなどの根本的で本質的な仕組み作りを行う事が必要である。(千)