変わる株主総会

2025年6月27日に3月期決算の上場企業の25%にあたる約560社が株主総会を開いた。その内、113社に株主提案が行われた。前年比24%増という数字である。 

ガバナンス改革下での総会では株主がトップへの反対票を通じ経営に「ノー」を突きつけるようになった。かつて無風だった株主総会が変わりつつある。

一方で、低賛成率の企業は、危機感からか数年後に株価が上昇する傾向にある。実際に三菱電機は不正検査問題が響き、漆間社長の22年総会での賛成率は58%にとどまった。自動車機器事業の分社化を決めるなど構造改革を進め、経営資源を成長分野に集中した事によって株価は22年総会から1年で35%高、足元では2倍強になった。

 大林組は23年ー24年の総会で大林会長、蓮輪社長(当時)の賛成率が8割を下回ったが、24年3月期に配当基準を引き上げたことで2025年5月に上場来高値をつけた(6月28日日経新聞)。

 資本効率の悪化、稼ぐ力が弱っているリコーやコニカミノルタなど非中核事業の売却などを進めている企業もあるが、目先の株主還元でバリュー投資家からの圧力をその場しのぎで回避している上場企業もまだまだ多いのが実態だ。

腰が重かった日本企業については、散々先延ばしにしてきたノンコア事業の売却を中心に据えた本格的な構造改革を期待したい。それこそが真のガバナンス改革である。(千)