日本企業が関わるM&Aの件数が減少に転じている。2022年3月は前年同月比4%減の450件と1年2ヶ月ぶりに落ち込んだ。特に、日本企業による海外企業の買収が減っている。これは、円安やロシアのウクライナ侵攻による将来不透明感の高まりが主な原因である。日経新聞によると、国内企業同士の3月のM&Aは362件と同3%減にとどまる一方、海外企業の買収は同16%減の49件であった。
資源高や戦争による不確実性の増大、円の価値の低下など様々な要因から企業がM&Aに費やす資金を絞る可能性が高まっているといえよう。しかし、ロシアリスクや中国リスクを考えた時にビジネス依存度を下げていくことは喫緊の課題であるが、東南アジアやその他の地域への投資を行っていくにしても円の価値が低下していては投資にも及び腰になってしまうという側面もある。各企業は慎重かつ迅速さが求められる難しい経営判断の局面に入っている。(千)